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COSINA VOIGTLANDER ULTRON 40mm F2 SL II Aspherical

色濃い描写が魅力的なパンケーキレンズ


ネットで作例を見て欲しくなり手に入れた一本。
描写力に優れたマニュアルフォーカスのパンケーキレンズ。

満足度 120

強み
  • 極めて軽量コンパクト
  • スムーズで美しいボケ味
  • ピントリングの心地よいトルク

弱み
  • 開放で周辺減光がかなり大きい
最終更新: 2013-12-01

実際に使用してのレビュー

描写の傾向

色乗りがよくしっとりと落ち着いた感じの描写にはどことなく懐かしいような感覚を覚える。ボケの美しさは円形絞りと相まって素晴らしいものがあり、3万円程度のレンズとは思えないほど。非常に味わいを感じるレンズだ。

開放からシャープで安定しているのは素晴らしい。わずかなパープルフリンジが出ることがあるが、絞れば解消して周辺まで安定する。フルサイズ機で使うと周辺の減光や甘さが気になるといった意見もあるが、APS-Cではそうした問題は感じない。

表現力の面ではFAリミテッドに匹敵するくらいこのレンズを気に入っている。

使い勝手

MFレンズということでAFの利便性はないが割り切れば大きな問題は感じない。

ピントリングは重すぎず軽すぎずちょうどいい感じ。明るいレンズであることに加えてK-5のファインダーはピンの山が掴みやすいためMFもやりやすい。
MFでじっくり取るというのはAFにはない楽しさがあってなかなか癖になる。

携帯性

フジツボフードのパンケーキレンズはコンパクトで何も文句はない。DA40よりは厚いがほとんど同じようなフィーリングで携帯できる。

総評

満足度は120点。

使っていて楽しく、味のある写真が撮れるということで非常にお気に入りのレンズ。マニュアルレンズではあるが費用対効果は非常に高いと思う。

ペンタックス用は生産終了というのが残念。
しかしニコン用とキヤノン用は現行品なので、他のマウントを使う機会があればそちらでも是非使いたいレンズだ。

購入に関するアドバイス

似たレンズとの比較

smc PENTAX-DA 40mm F2.8 Limited/HD PENTAX-DA 40mm F2.8 Limitedとの比較

AFやさらなる薄さのためDA40/HD DA40の方が使い勝手は上だが、描写力では格がひとつふたつこちらの方が上と感じる。

smc PENTAX-FA 43mm F1.9 Limitedとの比較

F値や焦点距離、コンパクトなサイズなど、非常に似通ったスペックを持つレンズ。
スペック的に比べると最短撮影距離は38cm vs 45cmとULTRONの方が優れていて、重さは200g vs 155gとFA43の方が優れている。

描写力にはどちらも文句がなく甲乙付けがたい。
しかし性格的には幾分違いがあり、開放から安定した性能のULTRON、絞りによって描写の変わるFA43。また色乗りやコントラストなどの違いでULTRONの方がやや派手な印象。

絞り羽根に着目するとULTRONは円形絞りになっており丸ボケがきれいな丸になる。
一方でFA43は枚数が8枚で丸ボケは角張る傾向だが、光芒の形がスッキリとした8本の星形になるのは好ましい。このあたりは好みの問題。

使い勝手はAFがある分明らかにFA43の方が上。フィルターも49mm径で使い回しが効く。
そうした描写力以外のまで含めて考えるとFA43の方がやや勝るかなという気がする。

でもどちらかを選べと言われるとそれは究極の選択。

このレンズに関するメモ

関連用品

フィルター

52mm径。

ペンタックスのレンズに52mm径はないので、他のレンズとの共用を考えると49mm径をステップダウンリングで使うのが良いかもしれない。APS-Cなら多分けられない。

参考リンク

COSINA VOIGTLANDER ULTRON 40mm F2 SL II Asphericalで撮った写真

PENTAX K-r
1/125s f/4.0 ISO200 40.0mm
PENTAX K-5
1/60s f/4.0 ISO400 40.0mm
PENTAX K-5
1/125s f/4.0 ISO800 40.0mm
PENTAX K-5
1/50s f/8.0 ISO1600 40.0mm