HD PENTAX-D FA 15-30mm F2.8 ED SDM WR

実力も図体も大物な超広角ズーム

Good

  • F2.8の明るさ
  • 開放からシャープで高い解像力を発揮
  • 素直なボケ味
  • 円形絞り
  • 簡易防滴
  • SDMによる静かなAF
  • インナーフォーカス、インナーズーム採用で鏡胴が伸びない
  • クイックシフトフォーカス
  • HDコーティング
  • SPコーティング

Bad

  • 大きく重い
  • 逆光の影響を受けやすい
  • フィルターワークが難しい
  • ピントリングの回転方向が他の純正レンズとは逆

コメント

K-1発売と同時に必然的にゲットした一本。
確かな性能を持った色んな意味で大物のレンズ。


描写の傾向

クリアで精細感のある描写。階調も良く出て豊かさを感じさせる画質となっており、ハイグレードのF2.8通しの広角ズームとして確かな性能を発揮してくれる。
何と言っても超広角ならではのパースを活かした表現力は圧巻。

当然のごとく開放からシャープでしっかりとした写り。
ボケ味も素直なので開放で接写すればボケを活かした表現も気軽に楽しめる。

中央の解像力は遠景ですら絞ったときとほぼ変わらない。周辺部から四隅はさすがに少し甘くなるが、極端に荒れたり四隅が流れたりといったことはないので、シビアに見なければ実用的なレベルにある。
もちろん絞れば四隅までしっかりと安定し、おおむねF5.6あたりが性能のピークになる。

フルサイズでこれだけの性能を出しているため、APS-Cで利用した場合には何の心配もなく使えるだろう。

逆光耐性に関してはゴーストもフレアも良く抑えられており、フレーム内に太陽が入るような構図でも十分問題なく写る。
とは言え出目金レンズの宿命として逆光の影響が出やすいのは確かで、ちょっとしたことで小さなゴーストが出やすいのはやや気になる。フレアに関してはそれほど気にならないが、ハレ切りしてやるとグッとクリアになったりするので、こちらも皆無というわけではない。

また四隅に被写体が引っ張られるデフォルメ効果も出目金でない通常のレンズに比べると大きめ。
これはパースが強調されて良い方向に働く場面もあれば、被写体の形が不自然に崩れて悪い方向に働く面もある。被写体との距離や角度で大きく変わるのでがんばって使いこなしたいところ。

歪曲は広角端では樽形、望遠端では糸巻き型。基本的にはよく抑えられており、中間域の18mmから26mmくらいではほぼ気にならない。
やや歪曲が大きくなる広角端や望遠端でもフレームの際近くに直線を持ってこない限りは目に付かない程度。超広角ズームとしてはかなり優秀に思える。


使い勝手

超広角ズームレンズだが、望遠端が30mmまでカバーしていることでかなり気軽に扱いやすくなっている。
最大撮影倍率も0.2倍とまずまずで、登山や旅の撮影において本気の撮影からスナップまでこれ一本でほぼ対応しきれるほどに汎用性が高い。

簡易防滴のため雨天でも安心で、まさに旅向き・・・と言いたいところだがそれはこのレンズの大きさと重量をクリアできるかどうかによる。
また前玉が水に濡れやすいためブロワーやクロスは準備しておいた方がいいだろう。

AFは静かで速度的にもストレスはない。
フォーカスリングは適度なトルクがあり、MFでピントを追い込む際にも気持ちよく操作できる。
インナーズーム、インナーフォーカスで鏡胴が伸びないのは良い。

しかし出目金レンズなのでフィルターワークがしにくいのはやはり難点。
角形フィルターが使えるためフィルターワークが不可能なわけではないが、一般的なねじ込み式のフィルターが使えないのでだいぶ敷居が高い。

それとピントリングの回転方向が他の純正レンズとは逆なのも人によってはマイナスポイントかも。個人的にはさほど気になっていないが。

なおAPS-Cでは換算23-46mmの超広角から標準画角のレンズとなる。
十分に実用的なズームレンジだが、このレンズの大きさを考えるとあえてAPS-Cで使う意味はちょっと見いだせないか。


携帯性

これはよろしくはない。
スペックと性能を考えれば納得の行くものではあるが、1kgを超えてしまうと許容できない人も少なからずいるだろう。


総評

現行ではKマウントフルサイズ唯一の超広角ズーム。
スペック的にも性能的にも大きさ重さ的にもかなりの大物。

出目金レンズゆえのゴーストの出やすさやフィルターワークの困難さ、携帯性の悪さなど泣き所はあるが、そうした点に納得できれば性能的にも使い勝手的にも間違いのないレンズ。

高性能な超広角は楽しい。

満足度は110点。


購入を悩んでいる人へ

比較するものがないのでフルサイズ対応の広角ズームが欲しければ買うしかない!

って確かなレンズだけど、現行品でこれしか選択肢がないのはやっぱり問題だなあ。


ベースはタムロンのSP15-30mm F/2.8 Di VC USD Model A012

DFA24-70と同じく公式発表されているわけではないが、DFA15-30もタムロンのレンズをベースとして開発されたレンズ。
ピントリングの回転方向が逆なのはそのためっぽい。

単なるOEMなのか独自チューニングがなされているのかどうかは不明。


メンテ&使用記録

調整 2016/06

遠景でAFを利用したときのピントがたまに大きく外れることがあり、工場送りで調整してもらった。
けど戻って来てもまだ微妙・・・?

コントラストAFでも今ひとつなのでボディ側の問題なのだろうか。他のレンズではそんなことないが・・・
広角遠景のAFはやっぱり難しいのかな。

と言いつつ外す頻度がそんなに高いわけではないので普段はAFまかせで問題ない。
が、失敗したくないケースではライブビュー拡大でMFが欠かせない。風景撮影では当たり前ですか。そうですか。


関連用品

フィルター

通常のねじ込み式のフィルターは使えないが、角形フィルターホルダーを利用すれば角形フィルターを使うことができる。

しかしけっこう大荷物になってしまうので導入には覚悟が必要。

Amazon NiSi 角形フィルターホルダー

最終更新: 2016-07-21


 
Spec  
フルサイズ対応
APS-C利用時換算 23mm~46mm
構成枚数 13群18枚
最小絞り F22
最短撮影距離 0.28m
最大撮影倍率 0.20倍
フィルター径 --
最大径 x 長さ 98.5mm x 143.5mm
質量 1040g
絞り羽根枚数 9枚
発売日 2016-04-28

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