HD PENTAX-D FA 28-105mm F3.5-5.6 ED DC WR

軽量コンパクトかつ高性能なフルサイズ対応標準ズーム

Good

  • 開放から問題なく使える画質
  • 3600万画素で利用しても見劣りしない高い解像力
  • フルサイズ対応の標準ズームとしてはコンパクト
  • 素直なボケ味
  • DCモーターによる静かで高速なAF
  • 円形絞り
  • 簡易防滴
  • クイックシフトフォーカス
  • インナーフォーカス
  • HDコーティング
  • SPコーティング

Bad

  • F値は暗め
  • あまり寄ることができない(最短撮影距離が50cm)

コメント

フルサイズ対応のエントリークラス標準ズームの出来がいかほどなのか興味を持ってゲットした一本。
画質、使い勝手、携帯性が高いレベルでバランスしたなかなかのレンズ。


描写の傾向

フルサイズの3600万画素にしっかりと対応する高い解像力を持っており、開放から高精細な安定した写りをする。

開放の写りに関しては、広角側ではさすがに四隅はやや乱れるものの周辺部から中央の解像力はすでにピークと遜色がなく、中間域から望遠域では周辺が少し落ちるが代わりに四隅がやや安定してくる。
いずれにしてもかなりのケースで問題なく使えると言っていいだろう。

解像力のピークはどのズームレンジでもF8からF11あたりで、そこまで絞り込めばフレーム全域で均一な解像感の高い写りとなる。
またF16でもまだ高い解像力を維持しているので被写界深度を稼ぎたい時には心置きなく絞ることができる。

このように解像力を高めたレンズはボケが硬くなりがちだが、このレンズはボケ味も自然でかなり良い。
大口径のレンズではないが、絞りを開けて寄れば十分にこのボケ味を活かせる。

逆光耐性は良好。強い光源をフレームに入れると小さなゴーストが出ることがあるがフレアは見られない。
色収差もよく抑えられており、皆無ではないが等倍で舐めるように見なければ気にならないレベル。

歪曲に関しては広角端で樽型、望遠端で糸巻き型になる。
シーンによってはやや気になることもあるが、この手の標準ズームとしては相応もしくは良好な水準でおおむね期待通りだ。

周辺減光は開放ではそこそこ。二段絞ればほぼ完全に解消。
中央から周辺部の解像力は開放からかなり高いので、四隅を暗くして中央の被写体を目立たせるのに効果的でいいかんじだ。


使い勝手

ズームレンズの便利さ、ハンドリングの良さ、さらに解像力の面でもボケ味の面でも開放から安心して使えると言う描写力のおかげで非常に気軽に扱えるレンズとなっている。

焦点距離は28mmから105mmと標準ズームとしては広角から中望遠まで十分なレンジをカバーしている。
広角端が28mmと言うのは屋内や林間など狭い場所では正直物足りなさを感じてしまうが、標準ズームとしては順当なところで、大きな不満はない。
望遠端の105mmは標準ズームとしてはやや長めでいい感じだ。

APS-Cで利用すると換算43mmの標準から161mmの望遠までをカバーしたレンズとなる。
広角側がなくなるので標準ズームとしての使い勝手はかなり落ちるが、四隅が切り捨てになるので開放から隙のない解像力になるというのは面白いかもしれない。

DCモーターによるAFは静かで十分に高速。クイックシフトフォーカスにも対応しておりMFの感触も悪くない。

最短撮影距離が50cmと寄ることができない点は若干の不満だが、しかし望遠側が長いせいか最大撮影倍率は0.22倍となかなかのもの。

最近のペンタックスのレンズの例に漏れず簡易防滴となっていて、携帯性も相まって旅やアウトドアで重宝する一本となっている。


携帯性

フルサイズ用の標準ズームとしては軽量でコンパクトな部類。

今のところ現行のDFAズームは広角ズーム、望遠ズームともに巨大なものしかないので、標準ズームのサイズを抑えられるのはバランス的にかなり助かる。
そういった事情からもこの携帯性の良さは高く評価したい。


総評

フルサイズ用の標準ズームとしてはエントリークラスのレンズだが、APS-C用のミドルクラスのレンズと同等以上の性能を持っており、3600万画素のK-1で使うことを前提に作られたレンズであると言うことがよく分かる。
スペック的には中庸だがかなり良くできた標準ズームで、この携帯性で十分に高い性能を持っていると考えればかなりの価値がある。

描写力のみで考えればハイクラスの単焦点や大口径のズームレンズにはもちろん劣るが、一方で手頃なサイズのズームレンズにはフットワークの良さで多くのシャッターチャンスをものにできるという強みがある。
スナップや風景撮影など広い分野で主力として使っていけそうだ。

満足度は100点。


購入を悩んでいる人へ

HD PENTAX-D FA 24-70mm F2.8 ED SDM WRとの比較

F2.8通しのDFA24-70にするか、F値可変ながらコンパクトで扱いやすく安価なDFA28-105にするか。
K-1と合わせる標準ズームをどちらにするか悩んでいる人は多いだろう。

DFA24-70の優れている点

  • 広角端が24mmと広い
  • F2.8通し
  • 最短撮影距離が短い(38cm vs 50cm)
  • 画質が高い

DFA28-105の優れている点

  • 望遠端が105mmと長い
  • ズームレンジが広い
  • 最大撮影倍率が高い(0.22倍 vs 0.20倍)
  • サイズが小さい(73mmx86.5mm vs 88.5mmx109.5mm)
  • 軽量(440g vs 787g)
  • 価格が安い
  • SPコーティング

コストパフォーマンスと使い勝手を考えるならDFA28-105。
より高い画質が必要ならば単焦点を使うと割り切ってこのレンズを選ぶのは賢い選択に思える。

と言いつつ高い表現力を持ったズームレンズとしてDFA24-70も捨てがたい。

将来的にはこの二本のいいとこ取りで24-105 F4とか出るといいんだけどな。


関連用品

フィルター

DA18-135やDA18-270と同じ62mm径。
APS-Cでこれらのズームを使っていた人は移行しやすいかも。

解像力を活かして風景撮影にも最適なレンズなのでフィルターを揃える価値はある。

Amazon マルミ EXUS サーキュラーP.L 明るい高性能C-PLフィルター。

最終更新: 2016-06-22


 
Spec  
フルサイズ対応
APS-C利用時換算 43mm〜161mm
構成枚数 11群15枚
最小絞り F22〜F38
最短撮影距離 0.50m
最大撮影倍率 0.22倍
フィルター径 62mm
最大径 x 長さ 73mm x 86.5mm
質量 440g
絞り羽根枚数 7枚
発売日 2016-05-28
F値の変化  
28mm 3.5
31mm 4.0
48mm 4.5
80mm 5.6
105mm 5.6

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