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GR III

揺るがぬコンセプトを持つ究極のスナップシューター


機能強化や操作性改善に加えてさらにコンパクトになった最強スナップシューター。
ちっちゃくてかわいくてすごい。

満足度 120
強み
  • ポケットサイズの高画質というぶれないコンセプト
  • すさまじく寄れるマクロモード
  • 2GBの内蔵メモリーでお散歩スナップ程度ならメモリーカード要らず
弱み
  • リングキャップが脱落しやすく、なくしやすい
  • ポケットから取り出したときモードダイヤルが変わっていることがある
  • コントロールダイヤルがまともに動作しない
  • 内蔵フラッシュ非搭載
最終更新: 2019-12-29

実際に使用してのレビュー

描写の傾向

APS-Cの一眼と遜色のない画質

一眼のAPS-C機に単焦点レンズを組み合わせたのと同様の画質で、年々画質向上を見せるスマホカメラはもちろん、1インチセンサーのコンデジなどと比べてきめの細かさや階調などに大分余裕を感じる。

中央の解像力は開放から高いが周辺は絞ってもやや劣る

中央部は開放から極めてシャープに解像する。一方で周辺部は絞ってもやや解像力が劣る。
劣ると言っても鑑賞サイズで乱れて見えたりはしないが、相対的に中央が高解像で鮮やかに見えるので写真の真ん中に視線が引っ張られやすかったりする。

後述の周辺減光も件も踏まえて考えると、画質の均一性はあまり重視していないチューニングのようだ。

美しいボケ味

広角ではあるが、センサーサイズが大きい、かつ接写が大得意ということで大きなボケを容易に作ることができる。
前ボケ、後ボケともに美しく何の心配もなくボケを活かした表現を楽しめる。

歪曲は極めて少ない

使い始めてからけっこう長い間、ひょっとして歪曲が存在しないのではないか、と思っていたくらい。
直線をフレームの下部ギリギリに置いてもほとんど歪まない。

常に電子補正済みなのかな?と思ったが電子補正はしていないようだ。

色収差は皆無といっていいほど

フレームの隅に色収差が出やすい構図(例えば枯れ木の枝が入り組むような)を開放で撮ってもまったく色収差が出ない。

ピント面の前後の色づきもかなり少なく、仮に出たとしてもボケた部分が多少色づく程度。ピントがあっている範囲の色づきは見られない。

極めて高い逆光耐性

太陽をフレームに入れてもゴーストやフレアは皆無。
逆光耐性は極めて高い。

周辺減光はやや目立つ

開放でかなり大きな周辺減光があり、絞っても完全には消えない。
JPEGには補正が効くがその場合でもある程度は残るかんじ。

記録写真に使おうとするとちょっと気になるシーンがあるかも。特に光量の足りない室内などで出やすい。

高感度はどこまでいけるか

ISO3200まではノイズも目立たずディテールもしっかりしている。
ISO6400ではディテールが少し甘くなるがノイズは相変わらずうまく処理されていて目立たない。
常用してほぼ問題ないのはこのあたりまでか。かなり優秀。

ISO12800になると少しレトロ調フィルターをかけたようなかんじになるがまだ自然な写りに見える。人によってはここまで常用でOKかも。
ISO25600はけっこう色ノイズが増えてくるがまだ大きくは崩れない。

さすがにISO51200以上になるとかなりノイズが乗るので記録用途か特殊な表現目的での利用になるかなと。

基本的な使い勝手

扱いやすい広角28mm

換算28mmのスナップに使いやすい広角の画角。
開けた場所ではふと見渡した視野とだいたい一致するので気軽に使いやすい。

自由自在なアングルとポジション

グリップが良く軽量なので片手持ちでも割と安定した撮影ができ、一眼では難しいアングルやポジションをモノにしやすい。
ハイアングルからローアングル、ハイポジションからローポジションまで楽に思いのまま。

片手で完結できる操作性

右手のみでほぼすべての操作を完結できる。
ADJレバーを左右に倒すことで露出補正が調整できるようになったのが特に良い。

コントロールダイヤルの精度は悪い

きちんと動けば便利なはずだけどちょっと精度が悪い。
変わっていく数値の緩急がガタガタしたり同じ方向に回しているのにプラスとマイナスが行ったり来たりする。

さすがにこれが正常な動作とは考え難いのでもともと不良個体だったか、ポケットに入れて毎日持ち歩いている間に壊れたのかも。

マクロモードで6cmまで寄れる強力な接写性能

マクロモードにするとピントが合う範囲がレンズの先端から6cm~12cmとなる。
その最大撮影倍率は0.35倍とクォーターマクロを超える。APS-Cなので実質ハーフマクロ相当と言ってもいい。
さらに50mmクロップを使うとフルサイズ機で等倍マクロを使ったのに近いクローズアップとなる。

マクロレンズを常に持ち歩いているのと同じムーブができるわけですよ。

マクロモードなしでも十分以上の接写性能

実はマクロモードなしでも十分に寄れると言う。この使い勝手よ。

手ブレ補正でより気軽に

3軸4段の手ブレ補正でより気軽に扱えるようになっている。
片手持ちで腕を伸ばして撮るなどホールドが不安定な際にブレる率が明らかに減った。K-1のごとき強力な手ブレ補正とまではいかないが、確かに実感できる効き目がある。

まあまあのAF性能

おおむね十分な速度と精度。

だが被写体に十分なコントラストがないとなかなか合焦しないことがある。コントラストAFと言うのは元来そういうものだが、他社のミラーレスに比べて少し迷いやすい気がする。
またマクロ域では十分なコントラストがあってもよく迷う。

MFの操作性がだいぶ向上したので場合によってはMFも使えるように操作に慣れておくといいかも。

2GBの内蔵メモリー

JPEGのみなら150枚は余裕。200枚は厳しい。
RAW+JPEGの場合は50枚弱といったところ。

SDカードを入れ忘れて写真が撮れないといった悲しいことにならないのは良い。
というかむしろ近所の散歩程度ならSDカードは不要なくらい。

バッテリーの持ち

200枚は余裕。300枚は厳しい。

これで個人的に困ったことはないが、旅に出たときは毎日忘れず充電が必要ではある。
キャンプ旅などで電源が確保できない場合は予備バッテリーかモバイルバッテリーのどちらかが必須となるだろう。

USB-C充電

USB-Cで充電できるのでPCと接続ケーブルがあれば充電器いらずなのは良い。
またUSB-Cに対応したモバイルバッテリーも使える。

内蔵フラッシュ非搭載

一応欠点に挙げてはいるものの、まあいいのではないでしょうか。
ペンタックスのフラッシュをホットシューにつけて使うことができる。AF201FGを付けると割とかわいい。が、かなりの露出オーバーになりやすいのは使い方間違えてるのかな。

各種ギミックの評価

アウトドアモニター

直射日光で背面液晶が見にくくなる問題を回避できる。
GRIIIは構図を確認する手段が背面液晶しかないので地味に助かる。

ただアウトドアモニター使用時は露出が背面液晶の通りに写らないので注意が必要。

クロップモード

通常の換算28mmに加えて換算35mmや換算50mmのクロップモードを使うことが可能。
もともと2400万画素あるので、画素数は減るものの35mmで1500万画素、50mmでも750万画素相当の実用的なラインを確保している。

タッチシャッター

ぶれやすくはあるけどけっこう便利なタッチシャッター。
AFが合わないとピンぼけのままシャッターを切る潔さにはちょっとニッコリしてしまう。

携帯性

まごうことなきポケットサイズ

シャツの胸ポケットにもズボンの尻ポケットにも入る。
最高です。

総評

満足度は120点。

やはりGRは良い。

ポケットサイズの高画質でちょっとした散歩はもちろん、登山や旅行にも最適。
気軽にいつでもどこでも使えて写真を撮るのが楽しくなる。

起動の速度、操作性、手ブレ補正など使い勝手の面でもまず文句はなく、初代GRやGRIIからさらに熟成を深めている。

何よりコンセプトぶらさなかったのが素晴らしい。顧客が本当に必要だったものを見事に体現していると思う。

このカメラに関するメモ

改善してほしい点

最高のカメラではあるが気になる点はいくつかある。

モードダイヤルが意図せず回ってしまう

ポケットから出し入れを繰り返すといつのまにかモードダイヤルが変わっていることがある。
これは少しだけ不満。

リングキャップが脱落しやすい

いつの間にか外れてなくしてしまうこと多し。
とりあえず最初から外しておくことで問題は回避した。見た目?いやどうせなくすから同じなので。

関連用品

バッテリー

個人的には換えのバッテリーが欲しいと感じたことはないが、一日に250枚以上撮る人ならば予備を持っておいた方が良い。

USB-Cでモバイルバッテリーなどから充電できるとは言え、充電中は速射性が著しく低下するので、持ち歩いている最中に充電するのは基本ナシだと思う。

レンズアダプター GA-1

ワイドコンバージョンレンズGW-4を使うために必要となるレンズアダプター。

ワイコンのほかに49mm径のフィルターを付けることができるので、GRIIIでフィルターワークしたい場合にも。

ワイドコンバージョンレンズ GW-4

換算21mmの画角が得られるワイコン。
GA1を介して取り付ける。

自分は胸ポケットや尻ポケットに収まることがGRの価値だと思っているので購入していないが、GW-3はかなり画質がよかったのでGW-4もそれを踏襲しているものと思われる。

APS-Cに対応した単焦点レンズと考えるとこのワイコンのコストパフォーマンスは高い。
GRIIIを使うついでに超広角が欲しいということであればかなりオススメ。

外部ファインダー GV-1

ホットシューにつけるタイプの光学式ファインダー。
通常の28mmのほか、ワイコンの21mmに対応したフレームが付いている。

視野率90%であまり見やすくはないと思うのだが意外と評判いい。どうしても光学式にこだわりたい向きに。

外部ファインダー GV-2

GV-1と同じホットシューにつけるタイプの光学式ファインダー。
こちらは28mmにのみ対応。視野率85%。

リンクキャップ GN-1

すぐなくなってしまうので付けたまま使い続けるならスペアが必要。いやちょっと外れやすすぎでしょう。消耗品と思った方がいい。

ケーブルスイッチ CA-3

USB-Cでつながる。なんかすごい。

ストラップ

個人的にはノーストラップ派なので不要だが、純正のほかサードパーティからも色々出ているので選ぶ楽しみがありそう。

参考リンク

GR IIIで撮った写真