K-5
バランスが良く使いやすいAPS-Cの最強機種

- ミドルグレード
- APS-C
- ダブルダイヤル
- 4段手ブレ補正
- 内臓フラッシュ
- -10度耐寒
- 防塵防滴
- センサーCMOS
- センサーサイズAPS-C
- 有効画素数1628万画素
- ISO感度100-12800
- 連射速度7.0枚/秒
- 高さ97mm
- 最大径131mm
- 奥行き72.5mm
- 重量740g
買って良かったと心の底から思う素晴らしいカメラ。
角張った質実剛健なデザインも良いね。
- 視野率100%の光学ファインダー、防塵防滴、ボディ内手ブレ補正などペンタックス一眼レフならではの機能
- 4段分のボディ内手ブレ補正
- ISO1600まで常用できる高感度性能
- 中級機としては軽量コンパクト
- 動体AFは苦手
実際に使用してのレビュー
画質
画質に関しては同世代のAPS-C機随一と言われるほど評価の高いカメラ。
今となってはK-5IIsのようなローパスレス機と比べると先鋭さでは劣るが、そのような後継機が発売された今でも十分な画質を持っており、これくらいの画質があればフルサイズ機とかいらないんじゃないかなーと思ってしまうレベル。
ただ比較対象が中判の645Dになるとさすがに圧倒的な差を感じる。
高感度耐性はこのクラスではかなり高いレベルで、被写体にもよるがISO1600までは安心して常用できる感度。
ISO3200〜ISO6400は常用するにはノイズや細部のつぶれ等、画質の低下が少々気になるシーンがあるが、場合によっては十分なクオリティ。
ほかミラーショックが気になることがあるが、ライブビューかミラーアップで撮影すればその心配もなく更にシャープに写る。(なんとなくだがシャッタースピード1/50辺りでミラーショックを拾いやすいような気がしている)
使い勝手
もともとダイナミックレンジの広さに惹かれて購入したK-5だが、使い始めて感動したのは使い勝手の良さだった。見やすく視野率100%のファインダーと静かなシャッター音、2ダイヤルを含めたハードウェアスイッチの多さなどなど。
視野率100%のファインダーは見たまま写って余計なものが写り込まないという当たり前の快適さ。これは一度味わうと視野率100%未満には戻れなくなる。
シャッター音が穏やかで猫が逃げないのも特別気に言った部分。K-5購入後も量販店店頭などで他機種をいじることがあるが、このシャッター音の点ではこれに勝るものがないと感じている。(人によっては静かすぎて物足りないと言う人もいるが)
ハードウェアスイッチの充実で操作しやすくなった部分の他はほぼ下位機種のK-rと共通していて使いやすい。この辺りの互換性は優れている点として数えていいのではないだろうか。他社のカメラは機種ごとにボタン配置などがまちまちで操作感がけっこう異なることが多いので戸惑ってしまう。
手ぶれ補正
ボディ内補正のためすべてのレンズで手ぶれ補正の恩恵を得られるのはペンタ機の特権。
広角〜標準の焦点距離ではしっかりとホールドすれば1/10秒より遅いシャッター速度でもブレの気にならない画像を得ることができる。
また中望遠以上の手持ち撮影では手ぶれ補正を有効にしたときと無効にしたときとで明らかに得られる画像のシャープさが違うなど、確かに効いている実感がある。
DA★300のような超望遠の手持ちで極めてシャープな画像が得られるのも手ぶれ補正の効果だろう。
補正効果は最大4段分ということだが、簡単な検証をした結果、自分が実感できるのは2段分〜3段分程度だ。レンズによっても効き目の違いがある。
バッテリー
バッテリーの持ちは非常によいと感じる。切れるまで使ったことはないがバッテリーグリップにも純正バッテリーを入れて使っていると1000枚程度の撮影でやっと目盛りが減る程度で、二泊三日程度の旅では余裕で充電不要。減らなさすぎていつ充電したか忘れてしまうのがむしろ難点なくらい。
バッテリーグリップなしでも一泊程度の旅ならば不安なく出かけられる。
目盛りが減ると2目盛りになったり1目盛りになったりを繰り返して残量表示が安定しないのは残念なところ。
ライブビューを多用したり長時間露光をしたりするとそれなりに減りが早い。通常使用の長寿命に慣れて油断していると驚くことになるので注意。それでも一泊二日程度は大丈夫。
オートフォーカス
AFのスピードは前機種のK-7に比べてK-5で大幅に強化された部分らしく十分に速く感じる。K-5以前はAFが遅いと言われたレンズを使っていても遅いと感じることはほぼない。
ただし動体への追従は苦手。まったく使えないわけではないがそれほどうまくいかないことが多く、このあたりはキヤノンやニコンの競合機種に譲る部分なのだろうと思う。
速度も比べてしまうとかなりの差があるが、このあたりはレンズも含めた問題っぽい。
フォーカスポイントが11点しかないので測距点セレクトでの指定が細かくできないのも残念ながら他社に劣る部分。
一方でライブビューでのコントラストAFは随一の速さ。K-30が出るまでは一眼レフタイプで最速だった。
防塵防滴
防塵防滴なので同じく防塵防滴や簡易防滴のレンズと組み合わせると多少の天候の崩れは気にせず撮影できる。わざわざ雨の日に撮影に出かけることは少ないが、不意の雨や雪にも心置きなく撮影を続行できるのはありがたい。
登山でも安心。
携帯性
他社の同クラスの機種と比較しても圧倒的に小さい。性能と携帯性のバランスはピカイチなので、コンパクトな高性能機種が欲しい人にはオススメできる。
K-rと比べると一回り大きいが、それでもDA40等のパンケーキレンズとの組み合わせであれば鞄の隅にスルリと入る大きさ。
バッテリーグリップを付けると大きくなるが、他社のフルサイズ機と近い大きさになるのでカメラ用に作られたカメラバッグ内の収まりは逆によくなったりする。
総評
使っていて何ら不満を感じない完成度の高いカメラ。
満足度は100点。
このカメラに関するメモ
他社の競合機種
APS-C中級機〜フラッグシップという位置付け。
動きものを撮らないのならばいずれの機種とも互角以上の性能。
メーカー | 機種 |
---|---|
キヤノン | 7D, 60D |
ニコン | D300s, D7000 |
ソニー | α77, α65 |
動作不具合
まれにフリーズしてバッテリーを抜かないと電源も切れない状態になることがあった。
さほどの頻度ではなかったがバッテリーグリップ装着時には少しげんなりした。
SanDiskのExtreme Proを使っていると「メモリーカードが異常です」と液晶に表示されて操作を受け付けなくなることがあった。
速度が45MB/sのカードだとまれで、95MB/sのカードだとしばしば。
いったんカードを抜いて挿し直すと大抵直るのだが、のちに45MB/sで何度抜き差ししてもなかなか直らない状況になってしまったので工場送り。無事直って戻ってきた。
メンテ&使用記録
基板交換 2012/11
「メモリーカードが異常です」の問題で工場送りになって基板交換。
一応この問題は出なくなった。
かと思いきややっぱりたまには出る。
売却 2014/05
メインにK-3を使っていてK-5を使う機会はとんとなく。
予備機としてK-5IIs、K-01もあるので手放すことにした。
色々と愉しませてくれてありがとう。
Spec | |
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有効画素数 | 約1628万画素 |
撮像素子 | 23.7×15.7mmサイズCMOS、総画素数 約1693万画素 |
記録媒体 | SDメモリーカード、SDHCメモリーカード |
インターフェース | USB2.0、AV出力端子、外部電源端子、外部レリーズ端子、Xシンクロソケット、HDMI出力端子、ステレオマイク入力端子 |
ファインダー | ペンタプリズム 視野率100% 約0.92倍 |
シャッター | 1/8000秒〜30秒、バルブ |
連写 | 7コマ/秒 |
幅 x 高さ x 奥行き | 131mm x 97mm x 73mm |
質量 | 660g(バッテリーとSDカード込みで740g) |
関連用品
バッテリーグリップ D-BG4
携帯性は損なわれるが、グリップしやすくなる、縦位置撮影がしやすくなる、単3電池6本を専用バッテリーの代わりに使うことができるようになるといったメリットがある。また重量が増すことで安定感が増すようにも思える。
付けている方がいろいろと使いやすいので自分はほぼ付けっぱなし。
本体側のバッテリー充電の際に外さないといけないのがめんどくさいが、もともとバッテリーの持ちがよく充電の頻度は少なくて済むためそれほど負担には感じていない。
かなりオススメのアクセサリー。
重さはバッテリーを入れた状態で325g。
本体と合わせると1065g。
バッテリー D-LI90 or D-LI90P
あれば安心予備バッテリー。
バッテリーグリップに入れれば驚異の電池寿命となる。
改正電池用品安全法によってバッテリーの規格が若干変わっている。現行品は型番の末尾に「P」がついている。カメラ本体はどちらを使っても問題ないが、充電器は新旧使い分けなくてはならない。
ストロボ
上下左右に首振り可能で天井バウンスができるAF540FGZ/AF540FGZ IIが便利。
AF360FGZは左右に首振りができないが、リニューアルされたIIはできるようになった。
リニューアルされたIIの方は防塵防滴でもある。
防水リモコン O-RC1
三脚立てての風景撮影などに。
間違って洗濯しても平気なのは助かる。
ケーブルスイッチ CS-205
花火撮影などに。
リモコンの方が気軽に使えるが角度などによって反応しないことがあるので、シャッターチャンス確実に捉えたい場合にはケーブルの方が確実。
イメージセンサークリーニングキット O-ICK1
野外でレンズ交換しているとどうしてもセンサーにゴミが付着する。
青空などにゴミが映り込むようになったらこれで清掃すればOK。効果覿面。
通称ぺったん棒。
O-GPS1
アストロトレーサーで星を点のまま撮影できる。(通常の長時間露光では星の動きにつれて曲線として写る)
また単なるGPSとしても使える。自分の場合はむしろこちらの使い方がメイン。
簡易防滴構造なのでK-5といっしょなら雨でも安心して使える。
しかし直線ナビは役に立つシーンがよく分からない。
参考リンク
K-5で撮った写真










