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COSINA VOIGTLANDER APO-LANTHAR 180mm F4 SL Close Focus

コンパクトでかつ描写力も高い可愛い望遠レンズ


コンパクトさに惹かれて中古で手に入れた一本。
携帯性と高い描写力を両立させた素晴らしいレンズ。

満足度 110

強み
  • コンパクトかつ高画質という稀有な望遠レンズ
  • クォーターマクロを超える最大撮影倍率で簡易マクロ的な使い方ができる
  • ピントリングのトルクが心地よい

弱み
  • ピントの山がつかみにくい
  • 専用フードが不便
最終更新: 2016-06-13

実際に使用してのレビュー

描写の傾向

開放から素晴らしくシャープでボケは柔らか。色乗り、コントラストともに申し分なく、強い立体感を伴ったメリハリのある描写をする。

ボケに関しては非常に柔らかで美しい一級のボケ味を持っており、使っていて幸せな気持ちになれる。
明るいレンズではないが寄れる望遠レンズなので背景を溶かしてしまうようなボケも可能。

APOと言うだけあり色収差は良く抑えられており気になることは皆無。
このサイズと価格でこれだけの画質を実現できるあたり単焦点はやっぱりすごいなと思わせられる。

使い勝手

とにかくコンパクトで取り回しが楽。小さいというのは性能のひとつなのだと実感する。
クォーターマクロまでの撮影が可能となっているので被写体を大きく写すのにも使えて汎用性が高い。

ピントリングは滑らかでトルクフル。個人的にはもう少し軽い方がいいがちょうど良くて好きだが、心地の良い操作感。

欠点はピントの山は若干つかみにくいことで、ピントの薄さとも相まってジャスピンを得るのになかなか苦労する。見やすいファインダーを備えたK-3ですら。静物相手でもそういう有様なので動体を相手にするのはけっこう厳しい。
また50メートルくらい先でも無限遠にならないので遠距離のピント合わせも若干難易度が高い。

携帯性

サイズ的には申し分ないが若干重い。
しかし描写力の高い望遠レンズがこのサイズというのは素晴らしい。

リミテッドレンズと同じノリで、気軽にバッグに放り込んでおくレンズとしても使える。

総評

MFレンズの割に少々ピントの山がつかみにくいが、それでもこのレンズは素晴らしい。
純正でも同じくらいの大きさと性能でAFのついたDA180 Limitedとか出ないものだろうか。

満足度は110点。

このレンズに関するメモ

関連用品

フィルター

多くのリミテッドレンズと同じ49mm径なのでいろいろと流用できて便利。

マルミ EXUS サーキュラーPL
ケンコー PRO1D プロND8(W)
ケンコー PRO1D Lotus ND32
フード

DA40 Limitedのフジツボフードが装着できる。
APC-Sでもフルサイズでもケラレなし。

専用フードはネジ込み式で逆さ付けできないので携帯性が落ちてイマイチ。

レンズキャップ O-LC49

49mm径用のペンタックス純正レンズキャップ。
ネジ込み式のレンズキャップより素早く着脱できるようになるのでオススメ。

F AFアダプター1.7X

AF機能付きのリアテレコン。
このレンズとの組み合わせで306mm(換算470mm) F6.7の半AFレンズとして使える。

画質低下は大きくは気にならず。
またトリミングで被写体を同じ大きさに切り取ると断然このテレコンを付けた方が鮮明なので、トリミングを考えるようなら使った方が良い。

暗所では厳しくK-5IIsでも室内では合焦しないが、曇天程度ならMFで大まかに合わせた後にAFすればピタリと合わせてくれる。

Avだとシャッター速度が遅くなりがちなので注意。手ブレ写真を量産してしまう。TvかTAv、もしくはマニュアルで使った方が良い。


参考リンク

COSINA VOIGTLANDER APO-LANTHAR 180mm F4 SL Close Focusで撮った写真

PENTAX K-5
1/125s f/5.6 ISO400 180.0mm
PENTAX K-5 II s
1/320s f/5.6 ISO3200 180.0mm
PENTAX K-3
1/125s f/5.6 ISO1600 180.0mm
PENTAX K-1
1/200s f/5.6 ISO800 180.0mm
PENTAX K-1
1/200s f/5.6 ISO400 180.0mm