COSINA VOIGTLANDER APO-LANTHAR 90mm F3.5 SL Close Focus
柔らかなボケ味が素晴らしいコンパクト中望遠
- フルサイズ用
- ミドルグレード
- 中望遠レンズ
- 単焦点レンズ
- MF
- 焦点距離90mm
- 最小絞りF3.5
- 最大絞りF22
- 絞り羽根枚数9枚
- レンズ構成5群6枚
- 最短撮影距離0.5mm
- 最大撮影倍率0.28倍
- 最大径63.5mm
- 全長57.6mm
- 重量390g
- フィルター径49mm
評価が高いので一度使ってみたいと思い中古で手に入れた一本。
開放からシャープでボケは柔らかと、これはいいレンズ。
- 開放からシャープで高コントラストな描写
- クォーターマクロを超える最大撮影倍率で簡易マクロ的な使い方ができる
- ピントリングのトルクが心地よい
- AFがないため咄嗟のシャッターチャンスには弱い
- 逆光でフレアが出やすい
- 専用フードが不便
実際に使用してのレビュー
描写の傾向
F値で無理をしていないせいか開放からピークに近い性能でボケにおかしな癖も出ない。
非常にシャープでよく解像し、コントラストも十分で立体感がよく出る。
近景ばかりでなく遠景にも素晴らしい性能を発揮する。
ボケに関しては非常に柔らかで美しい一級のボケ味を持っており、使っていて幸せな気持ちになれる。
明るいレンズではないが寄ることができるので背景を溶かしてしまうようなボケも可能。
APOという名前の通り色収差は良く抑えられており気になることはほぼないが、水面の細かい反射でパープルフリンジが大量に出ることがある。まあ非常に限られた状況だが。
逆光に関しては大抵の状況で気にならないが、レンズに直接光が当たるような状況だとフレアが激しい。ゴーストは今のところ見たことがない。
使い勝手
ピントリングは滑らかで吸い付くように止まる極上のフィーリング。トルクはコシナのツァイスレンズに比べると軽めだが、個人的にはこれくらいがちょうど良くて好き。
ピントの山もつかみやすくMFが本当に楽しい。
中望遠としては寄れるレンズでクォーターマクロまでの撮影が可能。他の中望遠を使っているともう少し寄りたいと思うことがままあるが、このレンズを使っているときにはそうしたストレスを感じることはない。
そういったフレキシビリティがコンパクトさと相まって非常に素敵。
携帯性
SL IIより大きいが、こちらもコンパクトと言って差し支えないサイズ。
総評
これは使っていて幸せになれる素晴らしいレンズ。
MFに抵抗がなければコストパフォーマンスも非常に良い。
満足度は今のところ90点。
このレンズに関するメモ
SL IIとの違い
軽くまとめると以下の通り。
- 長さが短くなった(57.6mm => 48.2mm)
- 重量が軽くなった(390g => 320g)
- フィルター径が52mm径になった
- クローズアップレンズ付属
- ピントリングがゴムに
光学系は同じだが鏡胴の設計が違う。
SLの方はもともと前玉が鏡胴の先端よりも大分引っ込んだ形になっているので、SL IIでは光学系そのままに短くすることができたのだろう。
なので写りは同じはず。
クローズアップレンズを装着すると撮影倍率は0.55倍となりハーフマクロの域まで達する。
関連用品
フィルター
多くのリミテッドレンズと同じ49mm径なのでいろいろと流用できて便利。
フード
DA40 Limitedのフジツボフードが装着できる。
APS-Cではケラレなし。
専用フードはネジ込み式で逆さ付けできないので携帯性が落ちてイマイチ。
レンズキャップ O-LC49
49mm径用のペンタックス純正レンズキャップ。
ネジ込み式のレンズキャップより素早く着脱できるようになるのでオススメ。