smc PENTAX-DA L 18-55mm F3.5-5.6 AL
デジイチ入門用として十分な性能を持ったキットレンズ
- APS-C用
- エントリーグレード
- 標準レンズ
- ズームレンズ
- AF
- 焦点距離18-55mm
- 最小絞りF3.5
- 最大絞りF22-F38
- 絞り羽根枚数6枚
- レンズ構成8群11枚
- 最短撮影距離0.25mm
- 最大撮影倍率0.34倍
- 最大径68mm
- 全長67.5mm
- 重量200g
- フィルター径52mm
K-rのダブルズームキット購入時にキットレンズとして付いてきた一本。
広角から中望遠の入り口辺りまでをカバーする基本の標準ズームレンズ。
- クォーターマクロを超える最大撮影倍率で被写体を大きく写せる
- 軽量コンパクト
- 画質はそこそこ
- クイックシフトフォーカス非対応
- プラマウントのためハードに使うには不向き
- フードが別売り
実際に使用してのレビュー
描写の傾向
もとが安価なズームレンズと言うことで性能はそこそこ。
単焦点や上位のズームレンズに比べれば眠い画質だが、とはいえ解像力もありコントラストもきちんと出ていて、決して捨てた物ではない性能を持っている。
逆光にはまずまず強く、フレアは良く抑えられておりゴーストも出にくい。太陽等の強い光源を入れた構図では大きくゴーストが出ることがあるが、耐えることもある。
使い勝手
広角から中望遠までの基本の焦点距離を抑えた標準ズーム定番のズームレンジ。
単焦点に比べるとズームレンズはシャッターチャンスが増えるため、そこそこの表現力でも思いの外いい写真が撮れたりする。
最短撮影距離が25cmと短いため被写体に寄れるのは使いやすい点で、マクロ的な使い方もできるし、いろいろと表現の工夫を試みることができる。F値は暗めだが被写体に寄ることによってボケを活かした表現もきちんと可能。
単品販売のDA18-55WRと比べるとクイックシフトフォーカスが省かれているが、最初のレンズであればそれほど気にならないだろう。不満を感じたらもっといいレンズにステップアップすれば良い。
フォーカス時に前玉が回転しないのは他社キットレンズに比べて良い点。おかげでPLフィルターが使いやすい。
携帯性
軽量コンパクト。後々単焦点レンズなどにステップアップした場合もサブレンズとして鞄に入れておくのが苦にならない重さ。
いろいろ省かれているためかベースとなっているDA18-55WRより軽さの面では上回っている。
総評
デジイチ最初のステップとしては十分と思わせるキットレンズ。
実のところここで満足しておくのがコストパフォーマンス的には一番いいのかもしれない。
このレンズで取られた素敵な写真もちょくちょく見かけるので、被写体や構図といった道具以外の部分も大きいなあと思う。
満足度は70点。
購入に関するアドバイス
ステップアップ指南
キットレンズの次に突撃するレンズとしては何が良いか。
単焦点レンズ
ペンタックスにはリミテッドレンズをはじめとした個性的な単焦点レンズがたくさんあるので是非。
価格の割に高い性能でコストパフォーマンスに優れたDA35、何でもそつなくこなせるDA35Macro、携帯性最強のパンケーキレンズであるDA40といったところがとりあえず使いやすい焦点距離の単焦点レンズ。
smc PENTAX-DA 18-55mm F3.5-5.6AL WR
光学性能は同じなので表現力などは変わりがないが、簡易防滴とクイックシフトフォーカスなどがついてくる。けどステップアップと言えるかどうかは微妙。
このレンズをチョイスするのはステップアップと言うより、必要に駆られて安価なWRレンズが欲しいといった理由かと思う。
smc PENTAX-DA 18-135mm F3.5-5.6 ED AL[IF] DC WR
簡易防滴とDCモーターによる高速で静かなAFという利便性に加え、ズームレンジが広がることでより多くのシャッターチャンスをものにできるアドバンテージがある。
また円形絞りによるきれいなボケや高い逆光耐性など表現力の面でも若干の向上が見込める。
ほぼ上位互換なので最初からレンズキットを買わずにボディのみをこれとセットでを買ってもいいくらい。
smc PENTAX-DA★16-50mm F2.8ED AL [IF]SDM
ズームの利便性に加えて高い表現力を求めるならこれに行くしかない。
使いこなしに気を遣うレンズではあるが格の違う描写が得られる。
smc PENTAX-DA 18-270mm F3.5-6.3 ED SDM
画質より利便性を追求するなら望遠端の長い高倍率ズームも良い。重さやサイズは少々大きくなってしまうもののレンズ交換なしに広角から超望遠まで対応できるようになる。
高倍率ズームながらDA18-55と比べても遜色のない画質でAFも静かとオススメの一本。
このレンズに関するメモ
関連用品
フード
レンズの前玉保護にはプロテクトフィルターよりフードが有効。
しかしキットレンズはフードが別売りでしかも買うとけっこう高いというのはいただけない。
と、思っていたがフードが何の役に立つのかわからない、という言う人もけっこういるようなので別売りもまあいいのかもしれない。その分レンズキットの価格が抑えられるのであろうし。
フィルター
52mm径は現行のレンズに共通のものが少ないので使い回しが効かず、ちょっともったいない。
基本的にプロテクトフィルターは使わない派だが、このレンズは前玉保護のSPコーティングが省かれているので気になる人は買ってもいいと思う。