smc PENTAX-DA 35mm F2.4 AL
本格的な描写力を備えた撒き餌レンズ
- APS-C用
- エントリーグレード
- 標準レンズ
- 単焦点レンズ
- AF
- SPコーティング
- 焦点距離35mm
- 最小絞りF2.4
- 最大絞りF22
- 絞り羽根枚数6枚
- レンズ構成5群6枚
- 最短撮影距離0.3mm
- 最大撮影倍率0.17倍
- 最大径63mm
- 全長45mm
- 重量200g
- フィルター径49mm
ペンタックスの撒き餌レンズの実力が知りたくて手にした一本。
価格不相応の高い描写力を持つコストパフォーマンスの凄まじいレンズ。
- 開放からシャープでクリアな描写
- コストパフォーマンスが高い
- 多彩なカラーバリエーション
- クイックシフトフォーカス非対応
- プラマウントのためハードに使うには不向き
- フードが別売り
実際に使用してのレビュー
描写の傾向
開放から非常に安定した性能を持っており、周辺部までシャープでしっかりとした写り。
それでいてカリカリはしておらず、どことなく情緒的な雰囲気漂う素敵な描写だ。
ボケ味は柔らかく素晴らしい。これは一級品のボケ味と言える。
ただ円形絞りではないので開放以外では角ばりが目立つ事も多い。
開放F値がF2.4と抑えられているせいもあり、周辺減光なども非常に少ない。
逆光にも強く、非常に扱いやすい性能を持っていると言える。
使い勝手
何の心配もなく開放絞りを使うことができるため、思い通りの絞りで撮影できるのは小気味よい。
マクロほどではないが被写体に十分に寄ることもでき、標準レンズの画角も相まって汎用的に使いやすいレンズと言える。
クイックシフトフォーカスに対応していないため、開放接写時のピント合わせではもどかしく感じることもあるが、AF速度は十分高速で快適。精度もきちんとしているので、AF任せで撮影する限りにおいては何の不満もない。
プラマウントの耐久性は未知数だが、レンズ前面にはSPコーティングが施されていることもあり、多少ラフに扱っても平気な安心感がある。
携帯性
プラマウントであることもあってか極めて軽量。サイズもコンパクトで携帯性は高い。
総評
クイックシフトフォーカス非対応など使い勝手の面でコストダウンの影響を受けているが、描写力に関してはそういう妥協は感じられない。
画質面のみに着目すれば極めてコストパフォーマンスが高いレンズ。
他社を含めて見渡しても撒き餌レンズとしては突出した性能を持ったレンズなのではなかろうか。
安価に高画質なレンズを手に入れたい人には強くオススメ。価格的にはエントリー向けだが、上級者が使っても満足のいく描写力を持っている。
ノリでカラバリの赤を買ってしまったが、K-3などに付けても使える真面目に画質を持っているので黒にしとけば良かった。
満足度は100点。
使い勝手で少々減点だがコストパフォーマンスの凄さで相殺。
購入に関するアドバイス
類似または関連するレンズとの比較
smc PENTAX-DA 35mm F2.8 Macro Limited/HD PENTAX-DA 35mm F2.8 Macro Limitedとどちらにすべきか
どこまでも寄っていけるマクロ機能と合わせて使い勝手はリミテッドの方が圧倒的に上。
しかし描写力は拮抗しており、個人的にはDA35 F2.4の方が好みだったりする。
smc PENTAX-FA 35mm F2 ALとどちらにすべきか
FA35は隠れスターと呼ばれるほどのレンズで、写りには定評がある。
DA35はFA35をデジタル向けにリファインしたレンズと言われており、確かに描写の傾向も似ている。
もともとフルサイズ用のレンズだけあってFA35も開放から基本的に安定した写り。ただ開放では柔らかさが出て、DA35よりも絞りによる描写の変化を感じる。
開放の柔らかさが欲しければFA35、開放からシャープがよければDA35といったところだろうか。
いずれもクイックシフトフォーカスには対応しておらず使い勝手はほぼ変わらない。強いて言えばフードが逆さ付けで持ち運べるか否か、それから距離計の有無といった点くらいか。
このレンズに関するメモ
関連用品について
フード
純正オプションとして用意されているフード。逆さ付けは不可。
フィルター
リミテッドレンズと共通の49mm径。
風景撮影にも使えるレンズなのでPLフィルターやNDフィルターがあると撮影の幅が広がって面白い。