smc PENTAX-DA 40mm F2.8 Limited
薄くてよく写るパンケーキレンズ

- DA Limited
- APS-C用
- エントリーグレード
- 標準レンズ
- 単焦点レンズ
- AF
- クイックシフトフォーカス
- 焦点距離40mm
- 最小絞りF2.8
- 最大絞りF22
- 絞り羽根枚数9枚
- レンズ構成4群5枚
- 最短撮影距離0.4mm
- 最大撮影倍率0.13倍
- 最大径63mm
- 全長15mm
- 重量90g
- フィルター径49mm
これは一度は手に入れておかないとというノリで手にした一本。
色物かと思いきや性能もしっかりしていてとても使いやすいレンズ。
- パンケーキレンズ!薄い!
- 薄型ながらしっかりとした単焦点らしい描写力
- アルミ削り出しの高い質感
- ねじ込み式のキャップの着脱がやや面倒
- フォーカスシフトの問題でMFでの厳密なピント合わせが困難
実際に使用してのレビュー
描写の傾向
普通じゃあり得ないほどの薄さなのでそれだけのレンズなのかと思いきや、描写もしっかりしていていい意味で裏切られた。しっかりと単焦点レンズらしいキレの良さを見せてくれる。
開放からシャープで解像力も高く、コントラストの効いた描写で立体感もまずまず。逆光にも強く色収差も少ないためとにかく気軽に使いやすい。
二段以上絞れば周辺まで安定し、遠景もしっかり写る。安価なレンズにもかかわらずこの安定した解像力は単焦点ならではと言ったところか。
ボケは硬いと感じることもあるがおおむね素直。一級品のボケとは行かないが癖のあるボケというほどでもなく自然なボケ味と言っていいように思う。
使い勝手
安定した光学性能に取り回しの良さが相まって非常に扱いやすい。
とにかく小さいパンケーキレンズなのでスナップ用途に最高の使い勝手を持っている。
換算61mmの画角は狭く感じる人もいるようだが、個人的には換算50mmの画角よりも使いやすくてグッド。
AFとMFをシームレスに切り替えられるクイックシフトフォーカスも便利で、ピントリングは適度なトルクがありスムーズでMF操作は楽しい。
欠点はネジ式のキャップの着脱が面倒というくらい。
しかしキャップがなくてもフードがしっかりと前玉を常時保護してくれるので、いつからかキャップの存在をなかったことにすることで問題は解決した。
フォーカスシフトの問題があるため絞るとピントがズレる。どうも前ピン気味になるようだ。
とは言えスナップに使っていて気になったことはないので、厳密なピントを要求しなければ問題とは感じないだろう。
携帯性
間違いなく最高の携帯性。逆にコンパクトすぎて扱いにくいと感じる面があるくらい。
その薄さのおかげでカメラボディに装着したときにレンズの出っ張りがほとんどないため、ボディ込みでの収納性も高い。
最薄の座はDA40XSに奪われてしまったがその価値には未だ十分すぎるものがある。
総評
薄いだけでなく光学性能もしっかりとした使いやすいレンズ。
ペンタックスユーザーなら一度は使ってみるべき。
キットレンズを使っていた人が初リミテッドとして手を出すには価格も使い勝手も手頃で、画質には確かな違いを感じるはず。
満足度は90点。
しかしやはりというか何というか、FA43を買ったら全く出番がなくなってしまった。個人的に柔らかめの描写をするレンズが好きなこともあり。
購入に関するアドバイス
薄いだけじゃないの?
そんなことはないよ。
かなり良く写るよ。
類似または関連するレンズとの比較
smc PENTAX-DA 21mm F3.2 AL Limitedとどちらにすべきか
両方ともパンケーキレンズとして高い携帯性を持っているのでスナップ用途に適している。そのためスナップレンズとして比較対象になると思うが、結局のところ選択のポイントはどちらの画角が好きかということになる。
描写力はDA40の方がやや高い気がする。その点が気になるならDA40の方がいいかもしれない。
しかし使い勝手はDA21の方が高い。広く写せて寄れば大きくも写せる。
まあいっそ両方持ち歩いて交換しながら使うのも小気味いい。
smc PENTAX-DA 35mm F2.8 Macro Limitedとどちらにすべきか
DA35Macroの方がマクロ撮影ができるなど分汎用性が高く、ボケ味が素晴らしいなど描写力も一段上。
しかしキャラが立っていて面白いのはDA40の方。
自分は両方持っていたがDA40の方が好きだった。
smc PENTAX-DA 40mm F2.8 XSとの比較
DA40 XSのアドバンテージは更に薄くて軽量、価格が安い、円形絞りのため玉ボケがきれい、SPコーティングで汚れにも強い(これにはDA40 LimitedはSPコーティングじゃなかったのかと気づいて驚いた)といったところ。
一方でクイックシフトフォーカスに対応しておらず、解像力はやや低く、フードがないので逆光には弱めといったデメリットもある。
一長一短といったところなので外見も含めて好きな方を選べばいいと思う。
smc PENTAX-FA 43mm F1.9 Limitedとの比較
サイズはDA40の方が小さいが両方ともパンケーキなのでさほど変わらず。
FA43はどことなく柔らかさを感じさせる描写でボケ味もふわふわで素晴らしい。加えて強い臨場感をともなう描写は感動的。
一方DA40は優れた解像力を持っており、カッチリした描写が好きならばDA40の方がいいかもしれない。コストパフォーマンスも良い。
HD PENTAX-DA 40mm F2.8 Limited
リニューアルされた後継レンズ。
HDコーティングで描写性能が向上したほか、外観に緑帯から赤帯になるなどの変更。あと1g軽量化した。
このレンズに関するメモ
フルサイズ機での利用
HD版と同様に四隅がかなり弱い。絞っても解消しないが、四隅以外の中央から周辺部は問題なく写るので全く使えないわけでもない。
開放からF4辺りまでは周辺減光が大きいので、これを四隅の像の乱れと合わせて表現として活かせば面白い。
メンテ&使用記録
HD化でリニューアル 2013/09
これに伴い非HDバージョンはディスコン。
このコンパクトさでどこまで性能が高まったのかちょっと興味あるかな。
関連用品
フィルター
このレンズはフィルターなしで気軽に使いたい気がするが、とはいえ49mm径は他のほとんどのリミテッドレンズに使い回しが効くので持っていてもいいかも。
ねじ込み式のフードを外して装着する必要があるので着脱はやや面倒。フィルターを使うときはフードはなしで使うというのもひとつ。
付属のフード
けっこういろんなレンズに使えて、そのレンズ本来のフードよりも取り回しを良くしてくれるのでかなりいいものだったりする。
装着できるのはフィルター径が49mmのレンズ。以下のレンズではケラレもないことを確認している。(ただしAPS-Cの場合)
- DA70
- DA50-200 WR
- FA43
- DFA100Macro
- APO LANTHAR 90mm
- APO LANTHAR 180mm
ステップダウンリング使用でやや無理矢理ながら以下のレンズにも使用可能。
- DA55-300
- DA★200
- DA★300
いずれもコンパクトなレンズなのだが、フードが小さくなることでその強みがさらにブーストされると言う。
口径が狭くなるので同じ露出でもいくらか暗く写るなどの問題は出る。
できれば装着可能なレンズの数だけ買って付けっぱなしにしておきたいくらいなのだが、単品で買うと2000円以上するのでたくさん買うには少々お高い。
smc版のフードはレンズと一緒にディスコンになったので、現行品はHD版のフード。互換性はばっちり。
レンズキャップ O-LC49
49mm径用の純正レンズキャップ。
フードをほかのレンズに付けている時のキャップにはこれを使っている。
参考リンク
smc PENTAX-DA 40mm F2.8 Limitedで撮った写真










