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HD PENTAX-DA★11-18mm F2.8 ED DC AW

待望のハイグレードAPS-C広角ズーム

F2.8通しのスターレンズとして登場したAPS-C用の広角ズーム。
純正では魚眼を除いて最も広角のレンズとなる。

豊かな描写性能、防塵防滴の堅牢性、手ごろなサイズ感。高いレベルでバランスが良い。
フルサイズ機でクロップしての使用も一考の価値がある。

満足度 100
強み
  • フレーム全域で安定して高解像
  • アウトドアで心強い防塵防滴
  • 描写力、使い勝手、携帯性など高いレベルでバランスが良い
弱み
  • 逆光でゴーストが出やすい
最終更新: 2019-12-28

実際に使用してのレビュー

描写の傾向

スターレンズならではの高い表現力

ハイグレードなレンズらしい上質な写りで、被写体の質感や立体感が豊かに感じられる。
シャープさやコントラストにパラメータを振ったレンズに比べるとパッと見おとなしいようにも見えるが、その実きめ細かく写っているので現像設定やカスタムイメージ次第で幅広い表現に対応できる。

開放からフレーム全域で高い解像力を発揮

開放から極めて解像力が高くフレーム全域でシャープな写り。星景写真をターゲットに作られただけあって素晴らしい解像性能を持っている。
厳密にみると開放では四隅が少し乱れるものの、実際的には問題ないことがほとんど。超広角にありがちな四隅に引っ張られるような流れもかなり少ない。

絞り別で見ると四隅まで最もバランス良く安定するのはF8だが、F8以上に絞ると回折の影響が出てきて中央から周辺部の解像はF5.6の時に比べて少し落ちる。とは言えF11程度までは回折の影響も小さく、F2.8からF11まで純粋に被写界深度だけで絞りを選んでもあまり問題はないだろう。

癖のないボケ味

ボケ味はおとなしく良好。
昔の広角レンズにありがちだった硬さはなく悪目立ちすることもないので、安心してF2.8のボケを楽しめる。

色収差はいくらか目につく

周辺部の色収差は良く抑えられているものの皆無というわけではない。
RAWをLightroomで現像だと気になることは少ないが、JPEG撮って出しだと割と目につくことも多い。また色収差のせいで解像が乱れて見えることがあるような気がする。

欠点に挙げるほどではないがスターレンズとしてはもう一声欲しかった感もある。

歪曲収差はよく抑えられている

歪曲は広角側で樽型、望遠側で糸巻き型になる。
いずれもかなりよく抑えられており見事。

逆光でゴーストが出やすい

フレアは良く抑えられていて太陽がフレームに入るような逆光でもクリアな写り。

しかし残念ながらゴーストはけっこう出やすい。
強い光源の周りに出る玉のようなゴーストのほか、光源から離れた場所に弧を描く虹色のゴーストなど。特に玉のようなゴーストは今まで使ったことのある広角ズームでも見たことがないような出方で、出ると派手でなかなか目ざわりだ。

周辺減光は問題なし

開放ではいくらか感じられるものの良く抑えられている。目ざわりに思えるほど出るということはまずない。

使い勝手

換算約17mm~27.5mmをカバーする超広角ズーム

ズームレンジは超広角寄りであまり広くはないが、広角端が広角としては扱いやすい換算約28mmとなっているのでまあまあ気軽に取りまわせる。
純正のAPS-C用の広角レンズとしては最広角のレンズなので唯一無二。

意外と十分な接写性能

最大撮影倍率は0.10倍とあまり高くはないのだが、最短撮影距離は0.3mとまずまず。
そこそこ寄れるせいなのか不自由を感じることは意外と少ない。

普通に十分なAF性能

速度、精度ともにおおむね不満はないが、たまに無限遠のAFを外すことがあったりするので過信は禁物。これはまあ他の広角でもよくあるのでレンズというよりボディのせいだろう。

ピントを確実に固定できるフォーカスクランプ

オンにするとピントリングを回しても空回りするようになり完全にピントが固定される。もちろんこの状態の時はAFも効かない。
DFA50マクロのようなピントリングを物理的に固定するタイプのフォーカスクランプは固定力自体が弱いこともあり意味がなかったが、このレンズのようなタイプのフォーカスクランプはピントを確実に固定できて良い。

レンズヒーターを巻くための溝がある

星景撮影では結露を防ぐためにヒーターをレンズに取り付けるが、そのためのベルト型ヒーターを巻きやすくするための溝がある。
金属鏡筒でレンズに熱が伝わりやすくしているというこだわりよう。

ただ自分は星景はそこまで本格的にやらないので、実際使ったらどうなのかという点は無評価。

頼もしい防塵防滴

待ちに待った防塵防滴の広角ズーム。
アウトドアでも安心。突然の雨でも安心。

携帯性

大口径の広角ズームとしてはまずまず

APS-C用のレンズとしてはやや重く太めだが、長さは10cmに抑えられておりまだ中型のレンズと言っていいサイズ。F2.8通しの広角ズームであることを考えればまずまず良好と言える。

個人的にはこれくらいであれば他に標準ズーム&望遠ズームとのセットで持ち出すのも無理なくいける。

総評

満足度は100点。

長らく待ち望んだ防塵防滴の広角ズーム。
このレンズの登場によりスターレンズで広角から望遠までカバーできるようになった。もっと早く欲しかった。

ハイグレードのレンズらしい描写性能を持つだけでなく使い勝手、携帯性なども含めてバランスが良く、かなり扱いやすいレンズに仕上がっている。
お財布に余裕のある人はこのレンズを選んでおけば間違いはないだろう。

DFA15-30と比べてかなり取り回しやすいので、クロップを前提にフルサイズ機で広角のメインレンズとして使うのもあり。

ただ強い光源の周りにゴーストが出やすいという癖があるので用途によっては不満が出るかもしれない。

購入に関するアドバイス

入手性について

バリバリの新製品。供給も安定しており問題なく手に入る。
発売されて日が浅いため中古は玉数が少ない。新品との価格差も少ないので基本的には新品での購入をオススメする。

類似または関連するレンズとの比較

HD PENTAX-D FA 15-30mm F2.8 ED SDM WR

フルサイズ用の素晴らしい広角ズーム。
APS-C機の利用では換算約24mm~45mmの画角となり比較対象ではないが、DA★11-18をフルサイズ機でクロップして利用すること考えると比較対象になる。

画素数にこだわらないならフルサイズ機でDFA15-30に代わってDA★11-18を使うのはありだろう。
なんとなればDFA15-30は巨大で重いゆえに。携帯性で言うとDA★11-18もコンパクトなレンズではないが比較的には良好。

またDA★11-18には一般的なねじ込み式のフィルターが使えるのでワークが容易になるという利点もあり。

画質面では開放から隅々まで解像力が安定しているのはDA★11-18だが、よりきめ細かく丁寧な写りに見えるのはDFA15-30の方かなという気がする。個人的な好みで言えばDFA15-30の方に一票。

まあ双方ともF2.8通しの広角ズームで画質は極めて良好という点は共通しているのであとはメリットデメリットを考慮して選ぶと良い。

smc PENTAX-DA 12-24mm F4 ED AL [IF]

純正のAPS-C用広角ズームとしては長らく唯一の選択肢であったが、HD DA★11-18の登場でようやく選択の幅が広がった。
と思ったら今度はDA12-24がディスコンになってしまい今度はHD DA★11-18が唯一になってしまったと言う。

DA12-24は今や中古で求めるしかないがリーズナブルな価格で、携帯性が良く性能も十分に実用的。
画質面では設計の新しさやグレードの違いからDA★11-18の方が段違いに良い。しかしいかんせんいささか高価なのが玉に瑕。

画質重視ならDA★11-18、携帯性やコスト重視ならDA12-24といったところだろう。

買うべき人とそうでない人

買うべき
やめるべき

このレンズに関するメモ

フルサイズでの利用

ズーム位置16mm~18mmのレンジではクロップなしでもケラレなく使うことができるが、周辺画質はそれほど良くない。
基本的にはK-1装着時もフルサイズではなくAPS-Cクロップで使うのがオススメ。

関連用品

フィルター

大きめの82mm径。
APS-Cでは共用できるレンズはないが、フルサイズ用レンズであれば純正ではDFA24-70などと共通。

ステップダウンリング

82→77のステップダウンリングで広角端わずかにケラレ。
やはり超広角ズームでステップダウンリングは使えないか。

参考リンク

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