HD PENTAX-DA 70mm F2.4 Limited
HD化で更に強まったコンパクト中望遠
- DA Limited
- APS-C用
- ミドルグレード
- 中望遠レンズ
- 単焦点レンズ
- AF
- クイックシフトフォーカス
- HDコーティング
- SPコーティング
- 円形絞り
- 焦点距離70mm
- 最小絞りF2.4
- 最大絞りF22
- 絞り羽根枚数9枚
- レンズ構成5群6枚
- 最短撮影距離0.7mm
- 最大撮影倍率0.12倍
- 最大径63mm
- 全長26mm
- 重量131g
- フィルター径49mm
調子に乗って他のHDリミテッドレンズともどもゲットした一本。
相変わらずの良レンズ。
- 極めてコンパクトかつ高い描写力
- アルミ削り出しの高い質感
- 特になし
実際に使用してのレビュー
描写の傾向
旧型同様に開放からキレのある描写で、コントラストおよび立体感も良く出て、被写体を印象的にとらえる。
加えてHD化の恩恵によって質感などもより細かく感じられるようになっており、元々高い描写力に更に磨きがかかっている。
この描写力はまさに単焦点ならでは。
ボケ味も旧型と変わらず美しく、ボケが重要な中望遠レンズとして申し分ないもの。
円形絞りによって玉ボケの角張りがなくなったのも多くの人にとってはうれしい点だろう。
使い勝手
軽快に扱える中望遠レンズとして重宝する。
コンパクトさゆえに威圧感が少なく、パッと見は中望遠に見えないせいもあるのか、被写体の自然な姿が撮りやすい。
AFも十分に高速で、シャッターチャンスにもしっかりと対応できる。
最短撮影距離は標準的な中望遠同様にやや長めで被写体に寄ることはできず、クローズアップ撮影などはできないが、ポートレートレンズとして特に問題とは感じない。
スライド式の専用フードも使いやすく、コンパクトなため取り回しは非常に良い。
携帯性
パンケーキレンズということで文句なしの携帯性。
換算107mmと言う望遠の入り口をカバーするレンズでありながら、これほどのコンパクトさを備えているというのはなかなか貴重。
広角〜標準を重視して望遠レンズを持って行く余裕がないような場合でも、鞄の隅に滑り込ませることができる。
場合によってはSPコーティングを当てにしてフードを使わないという選択も可能で、さすれば更なる携帯性の向上を計ることができる。
総評
満足度は100点。
旧型同様「コンパクトな割には」という枕詞の必要なしに素晴らしい描写力をもった素敵なミニ中望遠。
HD化により見事な画質の向上を見せており、性能と携帯性のバランスが更に美しくて可愛すぎます。
購入に関するアドバイス
類似または関連するレンズとの比較
smc PENTAX-DA 70mm F2.4 Limited
HDコーティングと円形絞りの採用による画質の向上が見てとれる。
違う点は以下の通り。
HDコーティング化
円形絞りの採用
シルバーがレギュラーモデルとなった
1g重くなって131g
帯の色がHDコーティングを示す赤になった
基本的な描写の傾向は変わっていないが、コーティング変更が功を奏してよりクリアに写るようになっている。その結果、質感描写などもより優れた物になっており、確かな違いを感じさせる。
旧型も依然優れた描写力を持っているが、DA70の使用頻度が多い人にはバージョンアップをオススメしたい。
また旧型と同じ露出で写すとHD版の方が明るく写ることがある。これはコーティング変更の影響なのかと思っていたが、開放では同じで、絞るとそういう傾向が出てくるので、絞りの変更による影響なのかも。
smc PENTAX-FA 77mm F1.8 Limitedとの比較
FA77の持つ艶のある画質はやっぱり別格。
しかしHD DA70の描写力も素晴らしく、クリアな画質が好みであればHD DA70の方が良く感じるかもしれない。
より軽量コンパクトであり、クイックシフトフォーカスに対応しているなど使い勝手の面ではHD DA70の方がやや優れている。
また価格的にはHD DA70の方が大幅に安価だが、性能差は価格差ほどには感じず、相変わらずコストパフォーマンスは高い。
HD DA70の方を選んでも、必ずしも妥協とは言えない感じだ。
まあ諦めて両方買えばいいと思います。
このレンズに関するメモ
フルサイズ機での利用
四隅の乱れが見られるがF11からF16くらいまで絞ればほぼ気にならなくなる。
ポートレートやスナップでは必ずしも四隅が重要なわけでもないので、70mmの中望遠として十分に実用可能なレンズと言える。
関連用品
フィルター
49mm径は他のほとんどのリミテッドレンズに使い回しが効く。フードと本体の間に装着することになるので着脱は面倒だが、風景撮影にも向いたレンズなので持っておいて損はない。
フード
実はDA40用のフジツボフードが使える。
更にコンパクトになるのでオススメ。
フルサイズでも使用可能。周辺減光が激しくなるがケラレは出ない。