HD PENTAX-DA AF REAR CONVERTER 1.4X AW
申し分ない性能を持った待望の1.4xテレコン
- APS-C用
- テレコンバーター
- AF
- HDコーティング
- 防塵防滴
- 焦点距離-mm
- 最小絞り-
- 最大絞り-
- 絞り羽根枚数-枚
- レンズ構成3群4枚
- 最短撮影距離-mm
- 最大撮影倍率-倍
- 最大径65mm
- 全長20mm
- 重量126g
- フィルター径-mm
組み合わせるレンズの使い勝手の変化に興味があってゲットしたもの。
ペンタックスユーザー待望の1.4xテレコン。
- SDM/DC/ボディ内モーターすべてに対応していて使用可能レンズが多い
- マスターレンズのみの場合と遜色のないAF速度
- 最大撮影倍率も1.4倍となりレンズによっては汎用性が増す
- 他社同等品に比べ価格がやや高め
実際に使用してのレビュー
画質
開放では甘さが出る傾向がある。それが強く出るレンズがある一方で、ほとんど問題を感じないレンズもあり。組み合わせるマスターレンズの開放性能に依存するかんじ。色々試し中。
開放F値が一段暗くなるので開放からシャープであって欲しいが、そのあたりは組み合わせるレンズとセットでどういう画質になるか考慮するしかない。
とりあえず一段絞ればほとんどのレンズで画質に締まりが出て、マスターレンズのみの場合と比べても画質劣化はほぼ気にならない。
1.4xテレコンとしてはまずまず期待通りの性能といったところだ。
使い勝手
今のところAF速度および精度はマスターレンズのみを使用したときとほとんど遜色がないと感じている。このテレコンを付けることによってストレスを受けるようなことはない。
SDM/DC/ボディ内モーターすべてのAF方式に対応しているのは地味にうれしい。対応レンズの多さは他社純正にはないものだ。
手ぶれ補正に必要な焦点距離も自動で設定されて便利。
焦点距離が1.4倍になるのと同時に最大撮影倍率も1.4倍となり、被写体を大きく写すことができるようになる。
最大撮影倍率が低いDA★60-250のようなレンズではその弱点をカバーでき、もともとクォーターマクロに迫る最大撮影倍率を持つDA★300のようなレンズでは更なるクローズアップが可能となり長所が伸びることになる。
リア型のテレコンの常だが付け外しが面倒くさいのが玉に瑕。
頻繁に付けたり外したりするのは時間がかかるし怠いので、いったん付けたらしばらくは付けっぱなし、もしくはずっと付けっぱなしという使い方になる。
防塵防滴仕様であるため、防塵防滴のレンズおよびボディと組み合わせても防塵防滴を維持できる。
携帯性
他社純正品の中で最も軽量コンパクト。
文句なし。
総評
当たり前のことが当たり前にできるフツーの1.4xテレコン。
しかしそれが素晴らしい。
テレコンとしての基本性能のほかにSDM/DC/ボディ内モーターへの対応や防塵防滴対応、重量などもしっかり詰めてきており、待たせただけの価値はある品に仕上がっていると言えるのではなかろうか。
登場時期的にフルサイズReadyじゃなかったんかい、とツッコミたい気持ちはある。
実際にレンズと組み合わせて使った評価
このテレコン自体がフルサイズ対応でないので以下は全てAPS-Cでの評価。
smc PENTAX-DA★50-135mm F2.8ED [IF]SDM
- 開放F値 F4
- 70mm-189mm(換算約107mm〜290mm)
- 最大撮影倍率 約0.24
換算300mm近くまでカバーする望遠となり、個人的に望遠としてはほとんどの場面で必要十分な焦点距離に。一方で中望遠としては弱くなるが。
開放はだいぶ柔らかい写りになるが、表現として活かせればむしろ面白い。
一段絞ればしっかりとシャープな写りに。
最大撮影倍率もかなり高くなり汎用性が増す。
smc PENTAX-DA★60-250mm F4ED [IF] SDM
- 開放F値 F5.6
- 90mm-350mm(換算約129mm〜536mm)
- 最大撮影倍率 約0.21
中望遠域は捨てることになるが、換算500mm以上という超々望遠に。
開放は若干甘くなるので、シャープに写したい場合は一段絞った方がいい
弱点である最大撮影倍率の低さをカバーできる点も良い。
smc PENTAX-DA★300mm F4 ED[IF]SDM
- 開放F値 F5.6
- 420mm(換算約644mm)
- 最大撮影倍率 約0.34
軽量さを保ったまま超々望遠に。
開放から十分にしっかりとした写りで高い画質を維持。さすがにテレコン無しと比較するとキレは落ちるが。
smc PENTAX-DA★200mm F2.8 ED[IF]SDM
- 開放F値 F4
- 280mm(換算約430mm)
- 最大撮影倍率 約0.28
サンヨンに近いスペックになる。DA★300のキレには程遠いが、開放からしっかりとした写りで高い画質を維持。
smc PENTAX-DA 50-200mm F4-5.6 ED WR
- 開放F値 F5.6-F8
- 70mm-280mm(換算約107mm〜430mm)
- 最大撮影倍率 約0.34
このレンズしか持っておらず1.4xテレコンの購入を考えているならDA55-300を買った方がいい。
smc PENTAX-DA 55-300mm F4-5.8 ED、HD PENTAX-DA 55-300mm F4-5.8 ED
- 開放F値 F5.6-F8
- 77mm-420mm(換算約118mm〜644mm)
- 最大撮影倍率 約0.35
最もコンパクトに420mmの超望遠を実現するための組み合わせとして価値あり。
AFもそこそこ普通に動く。
smc PENTAX-DA 35mm F2.8 Macro Limited、HD PENTAX-DA 35mm F2.8 Macro Limited
- 開放F値 F4
- 49mm(換算約75mm)
- 最大撮影倍率 約1.4
中望遠マクロになる。
等倍以上のマクロ撮影が可能に。
smc PENTAX-D FA Macro 100mm F2.8 WR
- 開放F値 F4
- 140mm(換算約214mm)
- 最大撮影倍率 約1.4
約200mm F4という往年の望遠マクロっぽいスペックになる。
等倍以上のマクロ撮影が可能に。
smc PENTAX-DA 70mm F2.4 Limited、HD PENTAX-DA 70mm F2.4 Limited
- 開放F値 F3.5
- 98mm(換算約150mm)
- 最大撮影倍率 約0.17
コンパクト望遠レンズとしてのキャラ強化。
小さい望遠は手ブレしやすいのでシャッター速度には気を遣いたい。
smc PENTAX-DA★55mm F1.4 SDM
- 開放F値 F2.4(F2ではない)
- 77mm(換算約118mm)
- 最大撮影倍率 約0.24
DA★77キタコレ。
でもそんなに意味のある使い方じゃないかもしれない。DA★77って言いたかっただけです。
smc PENTAX-DA 18-135mm F3.5-5.6 ED AL[IF] DC WR
- 開放F値 F5.0-F8.0
- 25mm-189mm(換算約38.5mm-290mm)
- 最大撮影倍率 約0.34
準広角〜超望遠のズームレンジ。望遠の長さはイカスが少し広角が足りなさすぎるかも。
素直にDA18-270を買った方がいいかな?というかんじ。
smc PENTAX-DA 18-270mm F3.5-6.3 ED SDM
- 開放F値 F5.0-F9.0
- 25mm-378mm(換算約38.5mm-580mm)
- 最大撮影倍率 約0.36
準広角〜超望遠のズームレンジ。
高倍率ズームとして広角側が狭くなるのは使い勝手的に明らかなマイナス。
コンパクトな超々望遠として使いたいというならアリかも。
smc PENTAX-DA★16-50mm F2.8ED AL [IF]SDM
- 開放F値 F4
- 22.5mm-70mm (換算約34mm-107mm)
- 最大撮影倍率 約0.29
準広角〜中望遠のズームレンジ。これはこれで使い勝手のいい焦点距離に思える。
DA12-24のような広角ズームと組み合わせると繋がりよくいけるのではなかろうか。
って思ったけど素直にDA17-70とかDA18-135とか使った方が良いように思える。そもそも広角ズームと組み合わせるならFA☆28-70でいいし。
開放はかなり柔らかい写りになり面白いけど、ボケの癖がアレなのでアレだし。
HD PENTAX-DA 20-40mm F2.8-4 ED Limited DC WR
- 開放F値 F4-F5.6
- 28mm-56mm(換算約43mm-86mm)
- 最大撮影倍率 約0.28
標準〜中望遠。
そんなに意味のある使い方とは思えないけど一応試してみたい。
このレンズに関するメモ
対応レンズ
公式の製品ページを見るのが確実。
意味があるかは別として、広角、標準までをも含めた多くのレンズに取り付けが可能となっている。
ただし取り付け不可のレンズもあり、取り付けるとマスターレンズかテレコン、もしくは両方が破損する可能性があるので注意。
他社製のテレコンと比べて
他社純正のテレコンはどのメーカーのものも対応レンズが高性能な望遠レンズに限られている。
それに比べるとペンタは対応レンズが非常に多く、おかしなところで懐が広い。
ともあれDA55-300のような安価な望遠レンズにも装着できるのはうれしい。
防塵防滴でSDM/DC/ボディ内モーターすべてに対応という他社にないスペックを盛り込みつつも大幅に軽量となっており、地味に気合いが入っている。
画質に関してはニコンのTC-14E IIを使ったことがあるが、似たようなものじゃないかと。開放画質がマスターレンズに依存する感じも。たぶん。
フルサイズ機での利用
基本的には四隅にケラレ。
開放では強めの周辺減光くらいだが絞るとクッキリと黒いものが出て来ることが多い。
レンズによっては晴天の屋外や日当たりのいい屋内など環境光の条件が良ければ問題なく使えるケースもある。
ただそうした場合も常に信頼して使えるかというとそうではないので、結論を丸めると全部ダメということになる。
以下は試したレンズとざっくりメモ。
惜しいもの
DA★50-135 ズーム全域四隅に黒ずみ。絞ると和らぐ。ことによると70-189mm F4 小三元はここにあったんや!って言えそうだった。
DFA100Macro 四隅に黒ずみ。開放で大きく出やすく絞ると和らぐ。
DFA50Macro 四隅に黒ずみ。開放で大きく出やすく絞ると和らぐ。
DA35リミ 四隅に黒ずみ。開放で大きく出やすく絞ると和らぐ。
DA14 開放で大きく出やすく絞ると和らぐ。19.6mm F4。
DA★55 四隅に黒ずみ。開放のフレア増幅。ポトレ用途に絞らないで使うならいいかも。77mm F2.4。
だめっぽいもの
DA★200 四隅にケラレ。絞るとクッキリと黒く。
DA★300 四隅にケラレ。絞るとクッキリと黒く。
DFA150-450 望遠端で明確なケラレ。広角側は使えるかんじだが、望遠端がダメではテレコン付ける意味がない。
DA★60-260 ズーム全域で四隅にケラレ。絞るとクッキリと黒く。
DA55-300 ズーム全域でわずかにケラレ。望遠端ではっきりと。
DA50-200 四隅にケラレ。絞るとクッキリと黒く。でもテレコンなしの状態よりは普通に使えるように。
なぜか試した標準ズーム
DA★16-50、DA16-85、DA17-70、DA18-135、DA18-270 だいたい四隅にケラレ。
DA18-55、DA18-50 うるさいこと言わなければOK 28-70mm、28-75mmくらい。
なぜか試した広角と魚眼
DA12-24 16-33mm 16は明確にケラレるので19-33mmの範囲 素直にAPS-Cで使った方がいい。
DA10-17 広角端は四隅黒く。わずかに望遠側に動かしたところから使える 開放ではフレアっぽい写りに 魚眼ズームの使い勝手を取り戻せるが画質落としてまでフルサイズにこだわるよりAPS-Cクロップで使えばいいんじゃん?