カメラ
使ったことのあるカメラのレビューなど。
カメラのレビュー
実際に使ったことのあるカメラのレビュー。
ペンタックスのカメラの特徴
唯一の一眼レフメーカー。
デジタル一眼と言えばミラーレスが主流の時代となったが、一眼レフに主軸を置き続ける選択をした。
シェアは少ないけど真面目なカメラを作る会社。それがペンタックス。
予想の斜め上のことにガチで取り組む会社。それもペンタックス。
バイクメーカーで例えるとスズキ。
フルサイズとAPS-CのKマウントが主力。中判の645マウントも展開している。
コンデジ用センサーのQマウントもあったが、新機種が出ないまま終売となっている。
以下はメインであるKマウントの強みと弱み。
- 唯一の一眼レフメーカー
- 一眼レフとしてはコンパクトなボディ
- コンパクトで個性的なレンズが多い。特にFAリミテッドレンズ
- ボディ内手ブレ補正のおかげでどのレンズを使っても手ブレ補正が有効
- ペンタックスのカラー
- GPS&アストロトレーサー
- 周辺機器やレンズのラインナップなどシステムとしては他社に見劣りする
- 動体AFが弱く動き物の撮影には向いていない
- 新しい純正レンズがなかなか出ない
- サードパーティ製レンズもほとんど出ない
- 唯一の一眼レフメーカー
一眼レフのカメラとしては高い完成度を持ち、描写性能などは他社と遜色ない。
しかしレンズのラインナップと動体AFの弱さが泣き所。
またミラーレスが主流となる中、ミラーレスならではの機能(電子シャッターの連射性能、見たままに写るEVF、人間や動物の被写体に強い瞳AFなど)を追いかけることができず、性能面で埋められない差が出てきている。
良いところ
一眼レフとしてはコンパクトなボディ
ペンタックスと言えばコンパクトさが売り。
同社初のフルサイズ一眼レフであるK-1も競合他機種に比べて最小のサイズに収めてきた。プレミアムスモール。
ただしミラーレスには基本的に負ける。
コンパクトで個性的なレンズが多い。特にFAリミテッドレンズ
コンパクトさが売りなのはカメラのみにあらず。レンズもまたコンパクト。
リミテッドレンズのような軽量コンパクトで性能の高いレンズは他社にはないもの。
ボディと合わせたシステム全体で比類無きコンパクトさが備わる。
ただ他社ミラーレスシステムも円熟期に入ってきて、コンパクトなレンズも増えてきた。
またペンタックスもコンパクトさよりも性能を重視するトレンドに乗りがちで、新しめのレンズに限って言えばこうした利点は失われている。
ボディ内手ブレ補正のおかげでどのレンズを使っても手ブレ補正が有効
ペンタックスは昔からボディ内手振れ補正を搭載していて、オールドレンズを含めたすべてのレンズで手ぶれ補正が有効になる。
特にK-1やKP以降の五軸手ブレ補正は極めて強力。
レンズに手ブレ補正の機構を組み込む必要がない分、レンズを軽量コンパクトかつ安価に製造することができる、というメリットもあった。
他社はレンズ内補正と組み合わせたデュアル補正で効果を高めるアプローチも成果をあげており、むしろ少し不利かも。
とは言えペンタックスも十分に強力な手振れ補正をそなえており、大きく劣るものではない。
ペンタックスのカラー
ペンタックスのカメラの色は実際に忠実というよりも見た印象に即したいわゆる記憶色の傾向。
中でも緑の鮮やかさが特徴的で俗にペンタグリーンなどと呼ばれ、ペンタックス自身が推しているネイチャー分野での強みともなっている。
鮮やか、ナチュラルなど写真の仕上がりを決めるカスタムイメージは他社同等機能に比べると多彩で、それを駆使することで様々な色を表現しやすい。色をいじって遊びたい人は楽しいんじゃないかなと。
またCTE(Color Temperature Enhancement)という被写体の色を強調して鮮やかに写すペンタ独自のホワイトバランスモードがあり、青空、紅葉、花撮り、黄昏時等々、印象的な色を写したいシーンで面白い効果を発揮してくれる。
GPS&アストロトレーサー
K-r、K-5以降の機種で利用できるオプションのO-GPS1。
これをホットシューに取り付けることでGPS機能が有効となり写真に位置情報を記録できる。
そして星景写真における長時間露光では、アストロトレーサーによって赤道儀を使ったかのように星を点で写し止めることが可能となっている。
K-3IIとK-1ではついにGPS内蔵となりアストロトレーサーの機能もボディ本体のみで使えるようになった。
自分は一眼を買うとき何故かGPSにこだわっていたのでO-GPS1の存在は大きかった。
アストロトレーサーがなければペンタユーザーにはなってなかったかもしれない。
ニコンやソニーにもGPSはあったがニコンのGPSは接続がやぼったいし、ソニーは本体内蔵は素晴らしいがバッテリーの減りがひどいということで悩ましかった。またキヤノンのGPSユニットは購入検討時にはまだなかった。
ここがダメだよペンタックス
動体AFが弱く動き物の撮影には向いていない
静物を撮る分には何の問題もなくなって久しいが、動く物を撮るのは未だに苦手とする。
キヤノンやニコンの10年以上前のフラッグシップに勝てない。
近年のミラーレス勢にも負けている。
したがって動き物をメインに撮ることを考えているならペンタックスはオススメできない。
全く撮ることができない訳ではないが、難易度および歩留まりの点で少なからずハンデを負うことになる。
ついでに言うと動体じゃないけど通常のAFもたまにちょっと怪しい。
周辺機器やレンズのラインナップなどシステムとしては他社に見劣りする
カメラ本体に加えてレンズ、周辺機器などを総合したシステムを組む際に選択肢が限られる。
ストロボに関してはワイヤレスでの多灯ライティングなど高度なことをしようとすると大変なようだ。
新しい純正レンズがなかなか出ない
他社に比べて明らかに出るレンズが少ない。ラインナップにもけっこう穴がある状態が長く続いている。
趣味で写真を撮る分には既存のレンズでまあまあやっていけないこともないが、少なくとも新しいレンズを試したいガジェットマニアや機材スキーにとっては物足りない環境となっている。
サードパーティ製レンズもほとんど出ない
サードパーティもミラーレスに行ってしまったので…
他のカメラメーカーについて思うこと
完全に個人の感想ですが。
ライカ?ハッセルブラッド?知らない子ですね・・・
キヤノン
一眼カメラのトップメーカー。
うっかり「キャノン」と書くとキヤノン警察が寄ってくる。
一眼レフからミラーレスに転換してしばらくはソニーに後れを取っていたが、最近はレフ機同様にトップシェアを取るまでになった。
ミラーレスのレンズラインナップもだいぶ充実していて、他社と比べて面白いスペックのレンズもいくつかある。
個人としては一時期ミラーレスへの興味からEOR Rを使っていたが、単純に使用頻度が下がってきたので手放した。性格的にダブルマウントは向かない模様。
使っていたころのけっこう満足度は高くて、JPEG撮って出しの画質は一番素直でいいと思う。特に赤が使いやすい。
知り合いから一眼欲しいと言われたときはキヤノンでいいのではって雑に勧めている。
バイクメーカーで例えるとホンダ。
ニコン
レフ機の時代はキヤノンに次ぐシェアを持っていた老舗メーカー。
ミラーレスに軸足を移した当初は苦戦していたが、近年盛り返してきている。
いまやミラーレスのレンズラインナップも順調に拡充していて、ポピュラーなスペック(画角とF値)はほぼカバーしている。
個人としては数年くらいサブマウントとして使っていてD800、Df、D750、D300Sを所持したことがあるが、動き物に対するAF-Cの食い付きがすごく、ペンタックスの弱みがよく分かった。
だが最終的に操作性に慣れることができず手放した。ミラーレスも店頭で軽く触ってみたかんじちょっと馴染まなそう。
バイクメーカーで例えるとカワサキ。
ソニー
ミラーレス界のパイオニア。
ボディの機能性およびレンズラインナップを含めシステムとしての完成度が高い。2023年現在ミラーレス一眼を買うならキヤノンと並んでソニーが無難な選択肢と言える。
しかし個人的には触っててしっくり来ないので食指が伸びない。良い悪いではなく好みの問題と言うことでひとつ。
知り合いから一眼欲しいと言われたときはソニーがいいのではってキヤノンとともに雑に勧めている。
バイクメーカーで例えるとヤマハ。シェア的にもニコンを抜いてヤマハっぽくなってきた。
富士フイルム
ミラーレスのAPS-Cと中判で独特の存在感を放つ。
X-T10を使っていたことがあるが色が苦手。他人の写真を見る分にはきれいだが自分で使うとちょっと違和感。
もっと色を使いこなすことに自信がつけば評価は変わるかも。
お金持ちにカメラどれがいいって聞かれた時には645Zとかライカといっしょにフジの中判を雑に勧めている。
富士フイルムもなんだかヤマハ感ある。
パナソニック
m4/3の雄。動画に強い。
Lマウントアライアンスを組んでフルサイズに殴り込んだが、なかなかうまくは行っていない模様。2019年はコロナの走りで時期も悪かったかな…
フルサイズ機であるS1Rを試しに触ってみると操作感は割としっくり来る。ペンタックスの次くらいにしっくりくる。そしてEVFがすさまじく見やすいところに引かれる。
が、サイズがちょっと大きすぎるのが難か。
オリンパス
パナと並ぶm4/3界の重鎮。
であったが、オリンパスのカメラ事業売却から新型レンズが出ておらず、なかなか厳しそうな状況(ペンタックスより厳しい?)
個人的にはニコン同様操作性に馴染めなくて苦手。